以前勤めていた会社を辞めるまでの話です。
地元の大学を出て3年フリーターした後に中途入社しました。
それまではアルバイトで食い繋いで好きな事やってたけど、大学仲間は社会人として頑張っていたし、親にも心配かけてたので焦ってた。
そんな時、アルバイト先の先輩が求人誌を持ってきてくれたのが応募のキッカケです。
アルバイト先の焼肉屋からも社員登用の話はもらったけど、勤務時間が月に300とかでやばかった。(今は改善されてるかもだけどそもそも飲食業に入るつもりはなかった)
どんな職種の請負会社?
入ったのは誰もが知っている大手半導体メーカー・・・の請負。
人材派遣会社で事務所も構えていなかったので、面接はファミレスで10分程度という簡素なもの。
数日後には研修に来てくださいとの連絡がありました。
当時は就職難で、面接を受けては後日お祈り文書が送られてくるという事の繰り返しだった。
なのでアッサリと採用が決まって「こんなもんなのか」と驚いたのを覚えています。
業務内容は半導体製造装置のメンテナンス。
目の部分のみ空いてる白衣のような作業着を着こんで、請負元のクリーンルームという無菌の工場内でのお仕事です。
こう書くと装置の確認作業くらいに感じるかもしれないけど、実際は大きなパーツを取り外してクリーニング(ガシガシ磨く)作業とかあって結構ハード。
細かなパーツの組み立て作業もあって、器用な方でも無かったんで苦労しました。
よく調べもせず応募した自分も悪いんだけど、向いてなかったですね。
せっかく就職したのに結果的に1年経たずして辞めることになります。

けっこう短いね。

もっと早くても良かった。
合わないところで頑張っても無駄。
請負会社の退職理由
辞めた理由は1つじゃないのでまとめてみる。
業務内容
上で少し書いたけど、クリーニング作業がキツイ。
あと実際にやってみて工具を使った作業が合わなかった。
同じ半導体業界を考えている人がいたらメンテナンスではなく、オペレーターの方が作業的にはだいぶラクです。
製品の特性上、ダスト(ほこり)が天敵で、わずかな磨き残しでもアウトでやり直し!気を遣う…
設計された回路を埋め込んだウェーハを製造する装置の面倒をみるわけだけど、その装置がすごい高価(1台4億円くらい)でやっぱり気を遣う。
請負元に対しても同じく気を遣う。下請けなので立場が弱い。
カーボン製で細い部品を誤って折ってしまった事が有り、その時は原因を5つ挙げ、それぞれに3つ対策をするというなぜなぜシートなるものを求められます。
終業後に上司の家で深夜まで書類作成 ⇒ 月末の会議で発表 ⇒ 請負元へ提出という苦行!
先輩達の中にも経験者がいて、”まぁしょうがないよね”という感じで苦笑いしながら深夜まで作業していたけど個人的には違和感有り。
確かにミスは作業者のせいだけど、小さな部品の事でここまで時間と労力をかけなければならないのか?
笑っている先輩達はこの会社の環境や立場に染まっているんじゃないか?
こんな事例なら多分頻繁に起こるだろうし、実際毎月誰かが「なぜなぜ分析」をやらされてました。
待遇面
半導体業界は稼働してる装置に合わせる為、シフト制勤務。
夜勤組が別にあったので、日勤でした。
始業時間は7時半(早い!)からで、退社時間はメンテナンス内容によって12時・17時・19時の3パターン。
しかし!装置相手なので、不具合があって動かないとなればエンドレス。夜中の3時まで働いたこともありました。
賃金の面では賞与(ボーナス)の有無が重要なのに就職を焦っていたため妥協してしまった。
実際支給0…それでも独身だったので貯蓄は出来てたけど後悔ですね。

正社員の収入面でのメリットってボーナス
くらいだからこだわるべきだった。
パワハラなグループリーダーの存在
この人の存在で毎日が憂鬱だった。
根性論のアナログ人間で短気。ネジを閉め忘れただけで肩パンチをお見舞いされたことがある。
さすがに後になって謝ってきたが、それなら最初からするなよと。今だったら訴えているレベル。
学歴で差別するつもりもないけど、高卒で現場で働く中年は相対的にこういう人多い。
請負という立場
まず請負について簡単に説明すると、仕事を完遂させることを契約し、それに対して報酬を支払う事です。(民法第632条)

請負先の企業から就業規則や時間の指示を受けない点が派遣と違うところですね。
僕の場合は、請負元の業務を一つのライン丸ごと同じ会社の人間数名で受け持っていた。
基本的にずっと同じ業務内容なので慣れれば楽だし、請負元からも専任者扱いを受けて重宝がられる。
逆を言えば業務内容に向いてない場合ずっと苦しむし、他のスキルは身につかないので途中で成長が止まる。
請負元が大企業の場合、見下されている場合があるかも。(人にもよるけど言動の端々から感じる事があった)
同じ職場で同じ仕事してても、請負元とは別会社だから給料も違います。比べたら凹みます。
2020年4月から始まる同一労働同一賃金が導入がどのくらい進むのかは不透明だけど注目ですね。
請負契約で働くメリットは?
規模が小さい会社でも、正社員なので派遣のように契約更新は無く、数ヶ月で切られるという心配はありません。
請負元に直入直退の場合が多く、指示・命令は受けないので自分の仕事に集中できる。
就業時間も指示されないけど実質請負元に合わせることになるので、請負元がホワイト企業だと長時間労働の心配は無い。
このあたりが思い浮かびます。
請負の立場でいることに不安を感じたら
仕事の範囲が限定されて、ルーチンワークになりがちです。
このスキルを身に付けたいからと割り切ってる人にはいいかもしれないけど、長くいるべきではないなというのが僕の意見です。
ドラクエで例えるなら、レベルが上がりきっているのにスライムを倒し続ける感じ。
「転職の思考法」のレビュー記事にも書いたけど、専門性はなるべく若いうちに身に付けた方がいいです!
早く見切りをつけてリクナビのグッドポイント診断LPで自己分析するとか、資格取得の勉強をするとか次のステップに進んだ方が自分の為です。
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