「人生の悩みは全て対人関係」
累計発行部数200万部超えのベストセラー嫌われる勇気で紹介される心理学者アドラーの言葉です。
人間関係に悩んでいる人には、ハッとさせられる一冊。
ずっと気になってて連休中に読む事ができたのでレビューします。
これ読んだらどうなるの?
会社や私生活での人間関係のモヤモヤが無くなるよ
アドラー心理学「課題の分離」とは
アドラー心理学では、自分と他人の問題を分けて考える事を課題の分離と呼んでます。
他人が自分の事をどう感じて、どう評価するのかはコントロールできない。
それは相手の課題だから気にしたらダメですよって事。
他者の課題を切り離さず、上司の顔色をうかがったり、同僚との横の繋がりを気にしてる人が多いです。
本のタイトルになっている「嫌われる勇気」はその層にすごい響く内容
。
なんだか厳しい考え方だよね。
他者の課題を切り離すってことは、
自分の課題から逃げないという事。
厳しいとも言えるし当たり前でもある。
課題の分離が生きるケース
どういった状況で課題の分離が生きるかは、基本的に2パターンです。
- 周りを気にする時
- 相手に強要する時
周りの評価を気にする時
アドラー心理学では、誰かに褒められたい・認められたいという承認欲求をハッキリと否定してます。
職場で大量の業務を突発で振られたとき、評価を気にして残業するのはNG。
自分が責任を負えるのかで線引きし、課題を分離すれば自分の人生を生きる事が出来ます。
嫌われる勇気を持って断るか、ここまでなら処理できると条件を付けるようにしよう。
たとえば仕事の主眼が、「他者の期待を満たすこと」になってしまったら、その仕事は相当に苦しいものになるでしょう。なぜなら、いつも他者の視線を気にして、他者からの評価に怯え、自分が「わたし」である事を抑えているわけですから。
無理して周りの意見に合わせるのは健全じゃないよね。
他者に強要する時
逆に自分が他者に対して、こう動いてほしいと強要するのも課題の分離の対象になります。
少し前に仕事の区切りをつけて帰宅してたら、上司から電話がかかってきた事があります。
自グループで仕事溜まるのを嫌う上司は、不満を抑えきれなかったみたいで文句をつけてきました。
業務担当者の要望を聞いての判断で、特に問題もなく完了。
この場合、僕の行動に怒りが収まらないのは上司の課題です。
「他者はあなたの期待を満たすために生きているのではないのです。」
こっちから同僚や後輩に意見する時も、相手に承諾されてからにしよう。
求められてもいないアドバイスは他者への干渉。
相手に頼まれたら共同の課題にすればいい。
課題の分離が難しい理由
読んでいて納得させられる内容ではあるけど、実践するのは簡単じゃないとも感じました。
人間は誰かに依存してしまう生き物だし、承認欲求は消せないのが理由です。
右へ倣えする日本人には特に難しい気がする。
アドラー心理学を実践するには人生の半分かかるらしいぞ。
課題の分離をするための2つの準備
実践が難しい課題の分離だけど、
- 自分が出来る事を確認する
- 相手の課題に踏み込まない
自分が出来る事を確認する
そもそも自分の課題と相手の課題の線引きが出来ていないといけません。
自分の努力や工夫で解決できる事や、責任の所在が自分にあれば自分の課題です。
例えば新しい業務が出てきて、割り当てられた部分の理解が不足していたら自分の課題。
割り当て以外の部分が遅れていたら他のスタッフの課題。業務が進まずにイライラを抑えきれない上司も本人の課題です。
相手の課題に踏み込まない
他人の課題を認識したら、首を突っ込まないこと。他のスタッフの働き具合や上司のイライラ度は自分でコントロールできません。
求められてもいないアドバイスをするのも自分の課題ではなく、受け入れられない場合が多いです。
助けを求められたら手を貸すくらいでいいでしょう。
課題の分離の真意
課題の分離は「あなたの課題だから私は知らないよ」「そっちで勝手にやってね」って考えじゃないです。
アドラーの弟子が、アドラー心理学を体系化する過程で生まれたもの。
教育熱心だったアドラーは、子供に向けてこの考えを発信して、共同の課題を探らせたと推察してます。
お互いに適切な援助をしたい。共同の課題を定義するために、個人の課題をハッキリさせて相手の領域には踏み込まないでおく必要がある。
課題の分離はその方法になります。
嫌われる勇気を持って課題を分離しよう
自らの生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」その一方で、その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。
読み進める程に納得。人への接し方についての考えが完全に変わります。
活字がニガテな人は漫画版でもOK。
一つのプロジェクトを共同作業する社会人にも必読の一冊です。
コメント